3月31日 【宮古島旅行記:6】 脱出ゲーム終了後、何か観光しましょうかと施設に置いてあったパンフを見ると、ここから近場で半潜水型水中展望船ってのがあるらしい。ほほう。よく分からんけど、水中を展望できるらしいってことで出発。 車で走ること5分、船乗り場に着いてみると、やはりここもシーズンオフってことで人が少ない。少ないというか、我々以外に4人連れの家族だけだ。 受付で言われるままにお金を払って乗り込んだ船は、一見水上バス的な普通の船。しかし甲板から船内に入り込むと、下半分が水中に沈んでおり、ガラス窓から海の中が見えるようになっている。なるほど、半潜水型水中展望船とはこういうものか。 席は座椅子が左右に2つずつ、それが10数列並んでいるんだけど、なにぶん客が総勢9人しかいないので、それぞれ1列ずつ割り当ててもらえる。贅沢だ。 んでもって案内の人から「みなさん、寝転んで見てください。そちらの方がよく見えますよー」と説明される。え?寝転んで?どゆこと? こういうことでした。家族連れは微笑ましいけど、おっさんらが5人並んで横になっている様はなんか異様。海中というよりは生肉室を連想させる。しかしこうすると、窓に顔が近づくので視界が圧倒的に広がる。なるほどねー。 でー船が動き出すと…これが凄かった。窓から見える大量の魚影に巨大なサンゴ。視界も広く、遠浅から海溝部分に出ると、ちょっとした恐怖心を感じるほど。す、すげー!これで2000円は安い!あ、昨日行った海中公園は。えーと、全く動かずに1000円。断然こっちがいい!海中公園は、いいとこ300円! いつの間にかカフェのマスターと同意見になっている私。いやこれは凄いわー。綺麗だわー。きれ…うぷ…いだわー。うう。きれ…うううう。 酔ってきました。 あーそうだ。僕、乗り物酔いが酷いんだった。カヌーでもダメだったし、船なんて酔うに決まってる。ううう気分悪い。横になってるってこともあって、なんつーか、逆流しちゃいそう。しかし全員が並んでるここで逆流なんかしてまったら大惨事に。いかん! 終盤はクラクラしつつ、しかし何とか乗り切りました。綺麗だけど船酔いにはきつい。これで人が溢れていたら惨劇もあり得た。 でー次に向かったのが、宮古島の地下ダム資料館。ここは正直、出発前に宮古島 観光でググって発見したところで、よく分からずに通り道ってことで、ついでにメモっておいたところ。 よく分からないまま着いてみると、なんか地方のさびれた科学館のような風貌で、正直、観光地って感じじゃない。ミスったか?んーしかしせっかくだから覗いていくか。 …と思ったら、ここが予想外に面白かった。そもそも宮古島に来た地点で、こんな小さな島で、水はどうなっているんだろうという疑問はあったんです。 その疑問に、この施設は完璧な回答をくれます。宮古島には「地下ダム」という施設があるんですが、これは地下にダムを作ったと言うよりは、宮古島の地下をそのままダムにしたという感覚です。 そもそも宮古島の地質は石灰岩が多く、穴が多くて水が溜まるけど流出もしやすい。その地中の水を溜めておくために、海岸沿いの地面にコンクリを流し込み、地中にダムの壁を作ると言うアイディアなわけです。そのコンクリの流し込み方にも種類があり… みたいな感じで、色々と勉強になりまして。すごく良かった。お勧めです!ただし綺麗な景色とか美味しい料理とか全く関係ないですけど。 でーここを出たあたりで、雨がハッキリと分かる感じに強くなってる。こらやばい。 雨に降られつつ、大急ぎで灯台だのみやげ物屋を回り、18時ごろにホテルに到着。風呂に入り宮古牛の焼肉を奮発したりして、早めに就寝。明日は晴れてるといいなー。 翌日起きたら。 ざざ降り(つづく) 3月20日 【宮古島旅行記:5】 宮古島二日目の朝。本日は、この旅行一番の目的である、リアル脱出ゲーム「封印された島からの脱出」の日です。天気は快晴とまではいかないものの、それなりに晴れ間もある感じでありがたい。 「リアル脱出ゲーム」にに関しては、最近はテレビ番組になったりもしているくらいなので説明は省きますが、普段はイベントホールや球場などで行われている脱出ゲームが、今回はなんと宮古島全体を使い、移動も車を使用するという、前代未聞の規模になっているのが売りでして。 朝の10時にスタート地点である役場に行くと、会場内にはスクラップファンにはおなじみの『残り5分音楽』が流れており、いかにも不穏な空気を盛り上げています。それでもってスタッフの人が「宮古島が封鎖されました!」と号外(の体をした問題用紙)を配っている。いいぞいいぞー。 さっそく我々も登録を済ませ、号外を受け取りました。さーて謎を解いて脱出するでー! ちなみに今回の5人のうち、僕以外の4人は、脱出ゲームを1、2回やったことがある程度の初心者です。対して僕はというと、SCRAPのファンクラブにも入会し、脱出ゲーム参加回数は軽く2、30回は越している。さらには他の団体の謎解きゲームにも足しげく通うという、いわばベテランです。 別に脱出ゲームを早く解いたからって、頭の回転が速いとか、ひらめき力を持っているとか、細かいことに気がつくとか言うわけではありませんが、まー正直なところ、回数をこなすことで、どうしたってノウハウは溜まっていきますわな。 そんな僕が今回の謎解きで、一人で先にスイスイ謎を解いてしまって、他の人は後を付いていくだけ…となってしまうのはよろしくない。 というわけで僕の中で、今回のイベントは、僕は先に解いてしまってもあえてそれを言わず、みんなが解けるのを悠々と待ってあげようという方針を立てました。いわばエスコート役ですね。皆が楽しんでくれるのが一番! で、ここから先なんですけど。この手の謎解きゲームはネタバレ厳禁というのが基本ルールです。終了したイベントとはいえ、細かく解説してしまうのは野暮というもの。というわけで、ここからはゲーム中の風景を何枚かのイラストで見ていただこうと思います。 うん。なんかね。初心者のはずのみんなが、意外と続々と解いちゃうのね。いや軽々とじゃないんだけど、なんだかんだでちゃんと解いていく。 でー自称ベテランである僕はというと「あれ?…あれ?」て感じでぜんぜん解けない。ウンウンうなってると誰かが「これって、こうするんじゃないの?」とか、解けると気持ちいい、美味しいとこを持っていっちゃう。 そ、それ!俺が解きたかったのに! 俺が解いたうえで、あえて教えず、みんなが解くのを悠々見守る予定だったのに! なんつーか僕一人「こんなはずでは…!」てなってしまい、途中からは半泣き。しまいには「ゆ、ゆっくり考えたいんだから、まだ解くな!いや解けちゃったとしてもヒントとか言うな!」って叫んだからね。一番のベテランが。エスコート?知るか! まーそんな感じで苦労しつつも、無事に脱出ゲームはクリアー。この地点で時間は15時ごろ。ゲーム中にだんだんと雲が多くなっていき、いまにも雨が降ってきそうな空模様になっています。しかしまだ宿にチェックインしてしまうのももったいない時間…ということで、宿に向かう前に更に観光を続けることに。よっしゃー行くぞー(つづく) 3月10日 【宮古島旅行記:4】 宮古島初日の観光ツアーも、なんだかんだで19時近くになりました。でー実は、夜の観光のメインとしてシーカヤックのナイトツアーを予約してあったんです。 カヤックってのは、一人ないしは二人乗りの小型の船でオールを手に進む、つまりはカヌーですな。以前に湖で一度だけやったことがあるんですが、今回はそれの海版。サイトによると、なにやら夜空の星が堪能できるとか。南の島の星空。素敵やん。 …だったんですが、この日は朝から基本的に曇天。ときどき雲間から星がチラチラ見えてはいますが、満天の星などが期待できる感じでもない。ひょっとしたら悪天候の場合は中止になるのかも…?というわけでお店に電話してみます。あのー、曇っているんですけど、カヤック、どんな感じすかねー? すると電話口の向こうから陽気な声で 「ぜんぜん行けますよ!むしろいい感じです」 との声が。いや「むしろいい感じ」なはずはないだろ。と思いつつも、ならばとお店に到着。 いかにも南の島らしい、肌黒のチャラいお兄さんが迎えてくれます。初心者なんでよろしくお願いしますーと挨拶を交わすと。 「あれ…?え?男5人?」 へ?あ、そうですけど。 「男だけで?5人?」 えっ 「ヒャーハハハハハ!お、男だけで?男5人でシーカヤック?ひははははは!」 ちょ、ちょっと。そんなに笑われることなの?いや冷静に考えれば宮古島自体、なんつーかちゃんとしたリゾート地なわけで、キモいおっさんばっかりで来ちゃってどうするつもりだって気がしてきた。 「男だけなんだー!(笑)いや、悪い予感はしてたんだ!はーははははは!」 悪い予感してたんかい!それにしたってなにこの扱い!いや、お客様は神様だぞとか言うつもりもないけど、一応は客!それ以前に初対面!初対面の人間を真正面から笑いものに!新しい! いや感心してる場合ではない。こちらも必死の作り笑いで応対するしかない。ち、ちょっと!お兄さん!w笑いすぎでしょ!w(←震え声) 「いやー。男五人かー。男五人ねー。…プッ。ははははは!」 ご陽気さん!いっそ清々しい! まーそんな感じで物笑いにされつつ、カヤックの説明を聞くことに。 僕のイメージだと、ゆっくりとオールを漕いで海に出つつ、時々夜空を見上げて星を満喫…と思っていたのですが、話を聞いてみるとちょっと違う。 「まず最初にカヤックをやって、その後で海に入ってシュノーケリングをやります。海ほたるが見えるんですよ」 海ほたるというのは、発光するプランクトン。夜の海の中だと、キラキラと光って見えるのだとか。ただ、そうは言ってもそんなに強い光というわけではないので、夜空が明るいとあまり見えない。雲で星や月が隠れていると好都合だとか。さっきの「むしろいい感じ」ってのはそういうことか。 というわけで、思いのほか大事になってきました。とりあえずウェットスーツを貸してもらい着用。男5人全裸になって、キツキツのスーツを着込む。まーあえて描きはしませんが、かなりきつい絵柄だな。救命具を装着し、いざ出発。お店からポイントまでは車で送ってもらいます。15分ほどなんですけど、車内で雑談が始まりました。 「いやーそれにしても、男5人で宮古島っすかー」 もう男5人はいいよ!まーそれはそれとして、やっぱシーズンオフであるこの時期、シーカヤックやる人なんて少ないんですかね? 「うーん、そうだね。少ないっていうか」 あ、やっぱ少ないんだ。 「少ないっていうか…いないね」 い、いないんだ。 「そりゃそうだよ!だって2月だよ?(笑)」 その2月にサイトでツアー募集なんかしてんのはあんたんとこだろ! 「あ、でも、明後日も予約が入ってるんすよねー」 あ、たぶんそれ、リアル脱出ゲームで観光に来る人たちっすよ。我々もそうだから。 「あーそうなんだ。だからシーズンオフなのに来てくれてるんすね」 やはりここにも脱出ゲームの影響が。明後日の客が男ばっかりじゃないことを祈る我ら。雑談はなおも続きます。 「この季節は、みんなサトウキビの収穫やってるから。お店とかも営業してなかったりするでしょ」 確かに、実は昼間に行ったグラスボートのお店は冬季閉店中だったし、それ以外のお店でも休みのところがあったようです。 「だよねー」 で、でも、宮古島海中公園に行ってきましたよ。その後でカフェにも入ったし。 「あー、そうなんだ」 でね、そのカフェのマスターが、海中公園のことをすげーディスってて。料金が高いとか言ってて大変でした。 「どこのカフェ?あー。あそこの通りの!あそこってさ、宮古島カレーってあるでしょ」 あーありましたありました。 「宮古島の形してるってやつ!味はどうだった?実際!」 え?ま、まあ。味は…普通…(友人談) 「だよね!形じゃなくて、味で勝負しろってんだよな!(笑)」 また同胞ディスりか!宮古島の人ら身内に厳しい! そんな話をしつつ、ほどなくカヤックのポイントに到着。いざ夜の海に漕ぎ出します。二人乗りカヤックに乗り込み、左右にオールを漕ぎつつ前へ… 波が高い! 前に経験したのは、湖だったんです。だから波はほとんど無くて楽だったんですけど、海は波がある。でーかなり揺れる。今まで言ったことなかったかもしれませんが。僕、乗り物酔いするタチなんですよ。今は多少マシになっていますが、小学生の頃とか遠足旅行のたびに吐いていました。それがイジメに繋がっていたのです。 まー暗い話は置いておいて。気分を悪くしながらも必死にオールを漕いで進んでいきます。 海岸からそれなりに離れ、ふと空を見上げると…。雲が多少薄くなっており、光り輝く半月が見えます。月ってこんなに明るかったっけ。思えば東京からずいぶん遠くに来たんだなーと、妙な感覚に。 さらに10分ほど漕いだ後、岩場の近くに到着しました。ここでシュノーケリングに挑戦するわけですな。道具を貸してもらい装着しカヤックから降りると、遠浅ということで海の深さはだいたい腹あたりまで。ちなみにシュノーケリングは初体験。 「水面に顔をつけて足元をよく見ると、緑色に光った海ほたるが見えます。でー海ほたるは、危険を察知するとますます発光するので、石とかを足で蹴ってください。そうすると、ますます光りますんで」 なるほど、だからけっこうちゃんとした靴を履かされるんだな。水中に顔をつけて、よく見てみると…確かに…岩場に、チラチラと光が見える。おお、これか! 言われたとおりにそこらへんの石を足で蹴ってみると…キラキラキラキラ…って感じで光が!綺麗!さすが宮古島! 「ま、海ほたる自体は、伊豆とかでも見れるんですけど。残念ながら(笑)」 伊豆で見れるんかい!価値下がった! まーしかし、だからといってこの綺麗さが損なわれるわけではない…のですが、なんかここらへんで、また波が高くなってきた。さっきの酔いもあって、ちょっと疲労気味のおっさん5人組。 「では次に、洞窟に行きます」 え?洞窟? なにやらここのツアーさんの隠し玉らしく、岩場の中にある洞窟状のところに行けるんだとか、ほほう。 で、その洞窟には海沿いの岩場を歩いて行くとのこと。海の中を歩いて岩場に向かい、足元に波が押し寄せる中を…岩場を伝って…って、これがけっこうハード!波が激しくて怖いし、岩場は完全なる石灰岩。穴が開いておりトゲトゲして、下手に手を付くと皮が切れる。足元は不安定で、ところどころに波でできた穴が開いている。そして何よりも夜ってことで、明かりは懐中電灯のみ。怖い! ヒーヒー言いながら必死に歩いて行くと、細い岩の隙間に、波が溜まっている感じの場所が 「ここの波を潜って、岩の向こうに行くと、洞窟がありまーす」 も、潜るんですか!いや潜るって言っても、一瞬だけではあるんですけど。とにかくもうヘトヘトになってるし、波は高いし。 しかしここまで来た以上、引き返すわけにもいきません。波が打ち寄せるタイミングに合わせて、よい…しょ!って感じで潜ります。そのまま波に押されて洞窟の中に。 苦労して入り込んだ洞窟の中は、そんなに広いわけではありません。しかし岩場ではなく砂?珊瑚?になっており、とりあえず歩きやすい。それだけでありがたい!でー上を見上げると、天上に空いている穴から空が見えます。なんか不思議な感じ。 ここで海を懐中電灯で照らすと…青い!綺麗!逆に懐中電灯を消すと、真っ暗!ほぼ完全な闇! 「カップルとかだと、真っ暗な中で盛り上がったりするんだけどねー」 悪かったよおっさん5人で。 でーそんな感じで洞窟を堪能し、戻ります。また岩場をヒーコラ言いながら歩き、停めてあったカヤックに到着。もうその頃には疲れすぎて完全に無表情になっていました。お、終わったー!って感じ。いや実際のところ海ほたるは綺麗だったし、今となっては洞窟ツアーも楽しい思い出になっているけど、正直あの瞬間はキツかった。夜のシーカヤックは地獄だとすら思いました。 こんなにハードなんじゃ、女性とか無理なんじゃない?と聞くと、みんなスイスイやっていきますよとのこと。我らおっさん弱いな。 カヤックに乗り込み、引きずられるように何とか陸地に到着。また車に乗り込んでお店まで送ってもらいます。車内で、既に死屍累々の様相の我ら。 「ちょっとお客さーん!ボロボロじゃないすかー!(笑)」 いやもう40過ぎのおっさんにはキツいっす。 「にしても男ばっかで、嫁さんとかは来てないの?」 あ、いや。我々、全員独身なんで 「え?男5人…全員独身…?」 なんかここで急に笑いが消えました。楽しい楽しい宮古島でまさかの静寂。ここはいっそ笑って! まーそんなこんなで心身ともヘロヘロになりながらも、とりあえず初日の観光は終了。繁華街の居酒屋で食事を取り、僕は珍しく泡盛などを飲んで宿に到着。 部屋に入るなり速攻でシャワーを浴びて部屋に戻ったら、わずか15分で同室人は全員爆睡してる。僕も疲れたんで、すみやかに眠りに着いたのでした。明日はいよいよリアル脱出ゲームだー。(つづく) 3月3日 【宮古島旅行記:3】 さてそんな感じで苦労しつつも何とか飛行機に乗り込み、いざ出発。飛行機は満席でキャンセルも出ないとアナウンスがあったのに、なぜか僕の隣の席は空いていた。デブの身にはゆったり座れてありがたい。ついてるー! ちなみにこの旅行中の宮古島の天気予報は、三日とも見事に雨。ついてねー! まーしかし天気ばかりはどうしようもありません。予報が外れてくれるのを祈りつつ、飛行機2時間ほどで那覇に着きます。で、ここから飛行機を乗り換えて、さらに1時間ほど。12時すぎくらいに宮古島に到着ー。 発上陸の宮古島は、曇りではあるものの雨は降っていない曇天。風があるせいか雲の動きが早く、時々ではありますが日が差してくれます。とりあえず助かったー。ツアーに組み込まれているレンタカーを早々に入手し、さー観光に行くぞー!…ってこの車、おっさん5人にはちょっと手狭なんですけど。主に後部座席が。 車で1時間ほど走ると、曇り空にも負けず青い海に囲まれた「宮古島海中公園」に到着。無料の展望台などもあるのですが、ここの売りは1000円で入れる海中観察施設。 トンネルに入り込むような感じで入る、海抜下に作られたその施設は、特に凝った仕掛けがあるわけでもありません。それほど広くもない部屋に、アクリル製の窓が大量に仕掛けられており、そこから海の中を見ることができるという、つまりは天然の水族館です。 ただ、水族館と違って、魚を囲ったり飼育したりはしていません。なので、本当に自然の海の中が見れるわけです。逆に言うと、自然の海の中しか見れない。どんな魚が来るか。コンディションはどうかなどは運まかせです。 でー我々が見たときのコンディションはどうだったのか。正直、曇天の影響で薄暗く、ため息が漏れるような美しさではありませんでした。しかし魚の数はかなりのもので、自然にこれだけの魚がいるんだと考えるとテンションが上がる。 なんだかんだで30分ほども見学し、その後は展望台などに登ってひと満足。次の観光地へ向かいます。 マングローブ林や、離島である池間島、風力発電用の巨大な風車などを観光して、3〜4時間も経ったでしょうか。さすがに疲れが出てくる我ら。 というわけで、途中で見かけたカフェでひと休みすることにしました。 店に入ると、さすがのシーズンオフということで客は我々のみ。席に通されてメニューを見ると、「宮古島カレー」なるものがありました。ほほう。 しかし僕としたことが、このカフェに入る寸前に、食事を取ってしまっていたのでした。いくら僕がデブでも、カレーが入る腹具合ではなかったのです。しまったー。 で。代わりというわけではないですが、友人が注文。 程なくして現れたのは、こんなカレー 宮古島って、形がか!まあ観光地ではよくあるっちゃある企画です。感じ感じ。 人懐っこいウエイトレスのおばさまに「観光ですか?」と聞かれ、リアル脱出ゲームを遊びに来たことを告げると、今までにも同じように脱出ゲーム目当てで来た人がいたと教えてもらう。ちゃんと経済効果も出ているようで、スクラップファンとしては嬉しい限り。 で、脱出ゲームは明日で、今日は観光なんですよ。海中公園に行ったり…と話したところで、なんかおばさまの顔色が変わる 「えっ?お客さん…海中公園行ったんですか?」 あ、はい。 「…あらー」 え?な、何か? 「1000円払ったんですか?あそこに」 は、はい。 「あらー。てことは…5人で…5000円?割引券とか使わずに?」 そ、そうですね。 「…あそこはねー。1000円は…ちょっと高いというか…」 ま、まあ確かに施設としてはちょっと狭かったですけど、魚も綺麗だったし… 「そうですか?…あらー…あらー」 なんかそんな感じで、妙に言葉を濁される。なんだなんだ。あの施設、地元の人には評判良くないのか…?ま、まーとりあえずカレーも食べたし(友人が)お茶も飲んで一息ついた。さて出かけるか…と会計を済ませようとお店の奥に行ったら、先ほどのおばさまと、旦那らしき店のマスターが話している。 ごちそうさまでした!お会計を… 「あっ!この人たちですよ!海中公園行ったって人たち!」 なんだなんだ。またか。するとマスターが、おばさま以上の勢いで身を乗り出してきます 「えっ!お客さん、あの海中公園…行ったの? 」 声が大きい!は、はあ 「1000円で? 」 はあ 「5人で?てことは…5000円?あそこに! 割引券とか使わずに?」 もうそれさっき聞いたよ!全く同じの!苦笑いする我らを気にせず、明らかにアチャーな顔をする店主。なんですかもー! 「…お客さん、正直、正直な話。あの水族館、いくらだったらいいと思う? 」 え? 「いくらだったら、納得する?」 え、ええと。確かに設備とかはあまり無かったし。ろ、600円…くらい…? 「600円!…じゃあ、子供はいくら? 」 えっ?子供料金まで?いや、それは…まあ、大人の半額と考えて、300円…? 「子供で300円?かーっ!お客さん!優しすぎ! 」 は、はあ 「あの施設はね。俺に言わせれば…せいぜい…大人300円!子供は無料! 」 安い! 「それを…1000円!?5人で!?5000円!ご、ご、ごせんえ」 もう総額5000円の話ははいいよ!なんかめっちゃ厳しい! いやね、そりゃ地元の人からすると、ダイビングとかでもっと綺麗な海を見ていて、あの程度では満足できないのかもしれないのかもしれません。けど、こっちはニワカの観光客だし、ある程度は観光客値段になるのはしょうがないってのもあるじゃないすか。もう自分でもどっちのフォローしてんだか分かんないですけど。 しかし、それをこんな風にに言われると、自分らがまんまとボラれたって言われているようでなんか辛い!せめて行く前だったら割引チケットを入手できるとかのアドバイスになるけど、もう払ってるし!何よりも同郷で働く、いわば同胞でしょ!もっと持ち上げて持ち上げて! なんかカフェに入る前よりも疲れた感じで店を後にする我ら。驚くべきことに、初日の観光はまだ続くのです。(つづく) |