明後日もその次もカレー







5月26日

秋葉原のジーンズメイトが閉店だそうで。

やはり秋葉原に服を買いに行く人は少ないということか。ちなみにこのジーンズメイト、場所が秋葉原ってことで、店員さんがメイドさんの格好をして接客していたんですよ。でもってお願いすれば、そのメイドさんが服のコーディネイトをしてくれるというサービスも行われていました。それも無料どころか、1万円以上の買い物で1000円割引という特典付きで。

僕がそのシステムを知ったのが1ヵ月ほど前でして。ライブ用のグッズを探して入店した時にポスターを見かけたんですけど、物珍しさもあって、つい2週間ほど前に体験してきたんです。せっかくなんでその時の話を。

ちなみに僕は、普段の服は5、6年に一度くらいの割合で、ユニクロや近所のスーパーで地味なのを買う程度のオシャレっぷり。ズボンはデブ穴(内股の部分にできる穴)のせいで2年に一本くらいは買いますけど。

まーそんな感じで、あとはアニメTシャツくらいしか買わない僕からしてみたら、ジーンズメイトであってもけっこうな冒険です。さすがに一人では怖かったので、友人に同行してもらいました。


いざお店に行くと、まずメイドさんに声をかけるのが恥ずかしい。どうしようどうしようと10分以上も店をうろつく中年。このままでは万引きGメンに目を付けられかねません。結局、友人が「コーディネイトお願いしたいんですけど」と、メイドさんに声をかけてくれました。なんかこの地点でひと仕事終えた気分。僕は何もしてませんが。


「ありがとうございます、何をお選びですか?」


え、えっと。全身、一式お願いします


「では、ズボンとシャツと…あと何か羽織るものくらいですかね」


そ、それで。


「どういったイメージでお選びしましょう」


イメージ。そりゃまあ何もない状態から選ぶなんて無理なのは分かる。しかしこちらとしてはそもそもどういう風にお願いしたらいいかも分からない。「夏用に…涼しげで…」「一応、仕事にも着ていけるような…」くらいで、あとはアウアウするしかない僕に、若干困り顔のメイドさん。


「それでは…明るい色のカジュアルですかね」


カジュアル。聞いた事ある。確か気楽な感じの服ってことだ。そそそそれで。お願いします!


「ここらへんが涼しげですよ」


とりあえず明るめの茶色のズボンと白いシャツを持ってきてくれるメイドさん。僕が普段着ないような色だ。なんか気恥ずかしい。しかし、メイド様が見立ててくれた服を断るなんてできるはずがない。「なるほどー」「いいですねー」と品定めの小芝居。


「では、試着なさいますか?」


ということで、試着室に入ります。この時に不安だったのが、僕の腹が出過ぎているがゆえに、ズボンが締まらなかったらどうしようということでした。

自慢じゃないですが、最近ますます太りまして。ユニクロでは「中年太りのお父さん用ズボン」てのを買ってるんです。ジーンズメイトにそんなお父さん用のがあるとも思えない。まあ、何とか腹を引っ込めてベルトで押さえ込めれば…!

不安な気持ちのまま試着室へ。自分のズボンを脱ぎ、メイドさんに選んでもらったズボンを履き…って、履けない!やはり僕の腹に対してズボンが細すぎる。細すぎて腹が…というか、そもそも太ももを通過できず、腹までも届かないレベル。

自分の体型とかロクに気にしなくなった僕ですが、さすがにこの時は焦りました。やばいーやばいー。半泣き+嫌な汗で顔中ダラダラ。しかし履けないものはしょうがない。腹は無理して引っ込める事もできるけど、太ももはどうしようもないのですから。太ももの不自由さを初めて知った。

泣く泣くズボンを諦めて、とりあえずシャツを…と思ったら、さらに厳しい現実。まさかのシャツまで閉じれないデブっぷり。強引に身体を引き締めてボタンをかけようとするのですが、頑張っても1つおきにしかボタンがかけれない。腹回りはお中元のハムのようにピチピチです。良く言えばケンシロウが服を破る寸前。はわわわーどーうーすーれーばー。

目眩を起こしかけている僕に、カーテンの向こうからメイドさんの声が。


「ズボンのサイズとか宜しいでしょうかー」


あ、あの、これ…入りません!


「あら。ではワンサイズ大きいズボンをお持ちしますね」


いえ、4サイズくらい大きいのお願いします


「えっ」


あ、あと…シャツも入らないんで、これも大きめのサイズのを…


「えっ!それ、一番大きなサイズなんですけど…」





コーディネイト終了







いやコーディネイトだけじゃない。このような生き恥を晒し、僕の人生も終了したようなもんです。さて舌でも噛み切るかと大口を開けたところで…さすがメイドさん。一番大きなサイズのズボンを持ってきてくれました。命の恩人だ。

真っ赤な顔でそれを受け取り、試してみると…おお、ギリギリではあるが、何とか入る「それ、伸びる素材なんですよ」との声。この素材も命の恩人だ。服を選ぶだけでここまで恩人が増えるとは思わなかった。

ちなみにその命の恩人であるズボンの色は白。なんだか気恥ずかしいものの、このサイズはそれしか無いってことで選択の余地は無し。まあ最初の注文の「涼しげ」には合ってるのか。

ではこれに合うようなシャツを選ぼうということで、別のタイプのシャツを持ってきてもらったんですが、残念ながらこれもパッツンパッツンで入らない。あ、あの…すいません。これも入らないんですけど…


「ダメですか?うーん、これは…難易度が高いな…


いつの間にか難関中ボスみたいになってきた。結局、軍で使っているという、大きめのサイズのシャツが何とか入りました。で、さらに上に何か羽織るのを薦められる。もう言いなりっすよ。で、持ってきてくれたのが、白のパーカー。


「普段、暗い色ばっかり着てそうだと思って…」


とにこやかなメイドさん。何故分かる。いわゆる「安心の黒率」か。確かにその日も黒のシャツにグレーのズボンだったけど。ぐぬぬ。


でまー同行した友人に冷やかされつつ、結局は白のパーカー+ジーンズ色のシャツ+白ズボンで決定。暗い顔を逆に目立たせるような明るい色合いが実に気恥ずかしい…けど、メイドさんのコーディネイトということで、一翻ついた感があるっちゃある。ズボンの裾を大幅に手直ししてもらい、無事に終了。

自分のデブっぷりに絶望したり自害を考えたりと四苦八苦しながら、なんだかんだで1時間ほどメイドさんに付き合ってもらいました。僕のようにコーディネイトなどという言葉に一生縁の無い人間からしてみるとやはり気恥ずかしいというのはありましたが、相手がメイドさんということでイベント感覚で乗り切れた感じです

特に今回は僕が不慣れだったのがむしろ幸いして、メイド喫茶よりもほんのちょっと踏み込んだコミュニケーションが取れたようで楽しかったですね。試着してる間も、メイドさんと軽くおしゃべりとかしたりして。



「コーディネイトをお願いするお客さんって、どれくらいいるんですか?」


「コミケ参加するんですか?コスプレで?」


「ブログやってるんですか!見に行きますよー!」



などと、思わず盛り上がっちゃいました。




僕の友人が。



上記の通り、こちらは試着室で汗だくになったり半泣きになったりお中元用ハムになったりしてて、とてもじゃないですがおしゃべりどころじゃありません。急がなきゃ服を汚さないようにしなきゃとパニックになっている間、妙に楽しそうにメイドさんと語らう友人。こんにゃろー。

今度こそは一人で行ってやるわいと思っていただけに、閉店は残念です。場所を移しての再開もあり得るという話なので、その際にはぜひ買い物に行きたいと思います。とりあえずは今回お世話になったメイドさん、コーディネイトありがとうございました。


難易度高くてごめんなさい





5月19日

2年ほど連載させてもらいました「おたくら」ですが、ケータイ週アスの終了に伴い、連載終了となりました。ご愛読ありがとうございました。

連載は終わりましたが、四コマ自体は今後も気が向いたらここで描いていくつもりです。お暇な時にでも覗いてもらえたら。


「おたくら」

重装備







5月14日

GW中に、ちょっと話題になってたヘンリーダーガー展を見てきたので。

いわゆるアウトサイダーアートの代表格的な人で、詳細はwikiとかで見てもらった方がいいんだけど、一応簡単に説明すると。

子供のころに親が無くなって施設に入れられたものの、そこの劣悪な環境に耐えられず17歳で脱走。町の病院で清掃員をしながらアパートで何十年も暮らしてたのね。でーもって80歳くらいで死んじゃって、アパートの大家が部屋を片付けようとしたら、出てきたのが…。枚数にして15000枚の原稿用紙に書かれた妄想ファンタジー小説に、その挿絵数百点。

で、この小説ってのが、「子供を虐待する悪い軍事国家とカソリック国家との戦争を部隊に、軍事国家に追われる7人の少女たち…」って話で、挿絵として描かれてるのも基本的にはこの少女たちが敵の軍人たちから逃げてるシーンが多いんだけど。

これがまーかなり無惨に臓器登場レベルで虐待されたり裸で逃げたりと趣味丸出し。それ以外にもファンタジーらしく奇妙なモンスターが出てくるわ、少女たちになぜかおちんちんが付いてるわ、作者のダーガー自体が将軍として登場するわ…と、なんか色々と時代の先を行き過ぎてたっぷりが凄い。いやもちろん単なる趣味丸出し以上に、ダーガーの生い立ちや時代などと照らし合わせて興味深いものですが。


この人、この作品を完成させるのに40年かかってて、結局のところ死ぬまで誰にも見せてなかった。こんなことやってる人だからもちろん人付き合いも悪い、今で言う「ぼっち」だ。なんか身につまされてさー。この人が生きていた時代にネットがあったら、また変わっていたんだろうかとか考えて。

ただ、この人の絵って、グラビアとかの写真をトレースしたりコラージュして作られてるんで、下手にネットなんかに出したら元絵と検証されて「完全に一致」とか叩かれちゃうか。自分の趣味で、自分のためだけに描いて発表もしてないものだから文句言われる筋合いは無いんだけど。ちなみに僕も昔は「内山亜紀のイラストの身体をトレースして、顔だけミンキーモモに改造」して、ミンキーモモの放尿イラストとか描いておかずにしてました。みんなやってるよねー?


開催が5月15日までということで、正直時間は無いんですけど、なんか親近感みたいなものを感じた人は見に行ってみるなり画集を見たりしてみては。ただ、このヘンリーダーガー展、原宿のラフォーレでやってるんです。敵地ですよ。僕でもかなり行きづらかったけど、ヘンリーダーガーなんて絶対に原宿に近寄れないと思う。この人、晩年に身体を壊してちょっと綺麗な養老院に入ったら、そこの明るい雰囲気に馴染めずに隅っこで震えてて、数ヵ月後に亡くなちゃったらしいから。もー!も−!

そう考えると、部屋の中で悶々と書いてた妄想作品をコジャレたカップルのデートで見られるってかなりキツい。自分が死んだ後で、こっそり書いていたミンキーモモ放尿イラストを原宿に張り出されるようなものだ。僕なら何としても生き返って全作品破り捨てる。というか既に全て破り捨てていますが。

つーわけでこのヘンリーダーガー展、せめて原宿なんかではなくアキバで、いやむしろアキバよりも、どこか鬱積というかより根深いものを感じる中野あたりでやって欲しかった。


あとこれは余談になりますが、「身体をトレスして顔だけ改造イラスト」は、僕は高校時代にけっこう描いてました。内山亜紀の身体にルフィーアとか、千乃ナイフの身体にヴィシュナスとか。(どちらもカードゲーム「モンスターメーカー」のキャラです)他にも内山亜紀の身体にロリエーンとか。てか内山亜紀の使用率高いな。




効果音は「プッシャァァァ」と「ムンムンムレムレ」です





5月10日

改めてライブ終了のご報告を。ご来場下さった方は本当にありがとうございました。

まさかの二度目となるライブ。こういうのは「一回はネタとしてアリだけど、二回はね…」という感じで完全放置されるのではと思っていたんですけど、皆さんの暖かさに救われたと言えるでしょう。ちなみにセットリストはこんな感じでした。


01:God Knows(涼宮ハルヒの憂鬱)
02:HIGHSCHOOL OF THE DEAD(HIGHSCHOOL OF THE DEAD)
03:星間飛行(マクロスF)
04:ワンダーモモーイ(太鼓の達人)
05:烈の瞬(エアマスター)
06:ノーボーイ・ノークライ(NARUTO)
07:太陽の真ん中へ(交響詩篇エウレカセブン)
08:ROLLING 1000tooN(エアマスター)
09:裏切りの夕焼け(デュラララ!)
10:ルパン三世のテーマ(ルパン三世)
11:リライト(鋼の錬金術師)
12:Butter-Fly(デジモンアドベンチャー)
13:Help me,ERINNNNNN!!(東方永夜抄)
14:ペガサス幻想(聖闘士星矢)
15:林檎もぎれビーム(懺・さよなら絶望先生)
16:「けいおん!」メドレー(けいおん!)
17:SKILL(第2次スーパーロボット大戦α)
18:Lost My Music(涼宮ハルヒの憂鬱)
19:君の知らない物語(化物語)


今回は「けいおん!メドレー」に挑戦しまして。一期二期のOPEDに二期の劇中歌を加えた全11曲をメドレーにしました。とは言ってもサビ部分を組み合わせるというものではなく、各曲の一番を連続で演奏するというもの。トータルで20分以上という長丁場です。


でーこれが普通のライブなら様々な曲が聴けて楽しい!となるんですけど、我々のような拙い演奏では、途中でお客さんが飽きてしまい「…長いな」「いつまでやるつもりだ」「マダー?」という空気になるのでは…という危惧がありまして。

そこで僅かな抵抗として、演奏中にカウントダウンを見せるという荒技を取りました。具体的にはスケッチブックに「残り○曲」と書いておいて、曲が進むたびにめくっていくというもの。

昔のAVなどで、「射精まで残り○○秒」とかが表示されるものがありましたが、あれの応用みたいなものです。さすがに残り曲数だけってのもアレなんで、現在演奏中の曲名と、僕の稚拙なイラストを添えました。せっかくなので一覧を。




































これを出しておけば、「長いな…もう帰ろうかな…あ、でも残り2曲なら我慢するか」「なんか曲が変わったけど、メチャクチャで何の曲だか分からないぞ…?あ、GO!GO!MANIACて書いてある!」となって、色々な悲劇を回避できるという算段です。こんな姿勢でライブなんてやって良かったのか。

ちなみに「20分以上て!長っ!」と思われるかもしれませんが、実はこれでも短くした方でして。最初は一期劇中歌である「翼をください」「私の恋はホッチキス」「ふでぺん〜ボールペン〜」なども含めてたんだから、まだマシだと思え。


まーそれはそれとして、そんな微妙な小技を交えつつ、とりあえずは無事に終了することができまして。皆さんから頂いた入場料は、翌日に募金してきました。改めてありがとうございました。



近所のコンビニから



とりあえず次回があるかどうかは未定ですが、万が一あった場合は、またお付き合い頂けたら嬉しいです。実は僕も、ちょっと楽しみだったりしてます。




2010年




2011年




次はどんな痛ベースにするかが





5月5日

「くず☆です・生2」無事に終了しました。ご来場下さった方、盛り上げて頂いてありがとうございました。

「おたくら」

のこったのこった(遺恨が)



ケータイ週アスで金曜0:00〜24:00の間は、無料で4本の「おたくら」新作が読めます。以降は有料コンテンツとなりますのでご注意ください。







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