明後日もその次もカレー









8月14日


お盆前ということで忙しかったのにも関わらず、

「今週の土日は出社できませんから!」

と、上司に強気に言い放ったツケが回ってきた感じでして。仕事が山積みで帰れません。




とりあえずコミケ報告を。



3日目は、運良くサークル入場できることになりまして、日曜日の朝7時から出かけました。


国際展示場駅を降りて、ビッグサイトに向かってスタスタと歩き出したところで、唐突に男の声で『あの』と呼び止められました。



声のした方を見ると、いいとこ20歳くらいに見える若者が立っていました。髪の毛をオシャレにセットして、全体的にモテっぽい雰囲気。もちろんですけど僕のお友達にはいないタイプ。全くの他人です。


その若者は、僕と視線が合うと、こちらに向かってスタスタと歩いてきました。






き、来た。







ヲタク狩りだ。






ほら、ちょっと前にニュースでやってたじゃないですか。イベント前日に徹夜で並んでいる(禁止)ヲタクを集団で襲い、暴行の上にお金を巻き上げるという集団がいるという。



僕なんかは見た目からしても明らかにヲタクですし、デブで動きも鈍く、腕っぷしの弱さには自身あります。おまけに気も小さくて、ちょっと大声を出されただけで涙目になるような人間です。ヲタク狩りからしてみたらこれ以上のカモはいません。


実際、あのニュースを聴いてからというもの、秋葉を歩く時ですら、いつ暴漢に襲われるか怖くて裏路地などに近寄れないくらいです。それどころか、普通の大通りの端を歩いている時ですら、急に腕を引っ張られて人気のない所に連れていかれそうで怖い。だからといって歩行者天国の真ん中を歩いていると、目立ってしまって標的になってしまうかもしれない。安心して道の真ん中を歩いていたら、急に目の前のマンホールのフタが開いて、数十人の暴漢が襲ってくるかもしれない。しょうがないので、単にメッセサンヲーに行きたいだけなのに、一生懸命にマンホールを避けながら、歩道の半端な位置を歩くようにしているんですよ。



えー。そんな感じで、すっかり怯えている僕に、その若者は獲物を狙う目で、舌舐めずりをしながらずんずんと近づいてきます。ああああああ。ど、どうしよう。ここはとっととお金を渡して逃げた方が…。し、しかし今サイフを渡してしまっては同人誌が!任意たんCDが!


それにしても朝っぱらから堂々とヲタク狩りにあうなんて。周りはヲタクだらけだというのについてない。あああこんなことならあらかじめお金を靴の中に隠しておけば良かった。お、お金は今渡した分で全部です!もう一銭も残っていません!(垂直跳びをくり返しつつ)



完全にパニックに陥っている僕の目の前に立つ青年。ああ、もう逃げられない。キレた若者にボコられて泣きながら帰宅だ。手足は震え、頭から血の気が引いて卒倒しそうです。動悸が。めまいが。持病の癪が。ああああああああ。あわあわあわあわ。




『あの。ひょっとしてゴトウさんですか?』



!!!も、もう名前まで割れてる!おしまいだ。



『一流ホームページの?』



は、はいそうです。すいません手持ちはあんまりありません。貯金も全然ありません。すいませんすいません。



『あ、どうもー。日記読ませてもらってます。』



お願いです。土下座でもなんでもしますので暴力だけは、命だけはかんべ…え?






読者の方ですか?




『いや、僕、駅前で友達を待ってたんですけど、ひょっとしたらゴトウさんが通るかと思ってTシャツ探してたんですよ』



あ。








そ、そうでした。前々からサイト上で『一流Tシャツを着ている僕を見かけたら気軽に声をかけて下さい!』なんて書いていたんでした。今まで声なんてかけてもらったこと無かったので、すっかり油断していました。




『そしたら「一流」て書かれてたTシャツの人がいたんで声かけてみたんです。』



あ、ど、どうも。ど、どうぞ、よろしかったら個人誌読んでください。



『わー。嬉しいなー。』







なんというか、有名人気分を味わいたくて始めたTシャツ企画だったんですけど、実際には有名人どころか、若者におびえるおじさん気分を味わっただけでした。いや、冷静になってみれば、実に礼儀正しい青年でして、後にメールまで頂きました。ヲタク狩りなどと勘違いしてしまって本当に申し訳ありません。



その後は無事に会場に着きまして。目当ての同人誌を購入したり、読者の人に会えたりという感じで楽しい時間を過ごしました。企画に参加して下さった方は本当にありがとうございました。次回冬コミでもお会いできたら嬉しいです。




狩るのは勘弁して下さい。






8月8日


明日からコミケです。

とは言っても僕は10、11日の参加でして。1人イベントとしての個人誌もなんとか作りました。ショボい作りながらもせっかく作った冊子ですので、できるだけ多くの人に読んでもらいたいと思っています。一応、会場で僕を見つけてくれた人に差し上げるという形は取っているんですけど、実際にはあの広大な会場で誰か1人を見つけることなどは不可能。


そこで参考までに、今回僕が立ち寄る予定のサークルをお知らせしておこうと思います。


とは言っても、最近は本を買うために並んだりはしていません。基本的に大手サークルばかりなので後にショップで買えますし、いざとなったらオークションだってありますから。それでも『Black dog』『鬼ノ仁』『NASU-O』『任意ラジヲ』あたりは覗きに行くと思います。


混み具合とかで動き方は変えますので、何時くらいにどのブースに行くかという事は未定なんですけど、みなさんが上記のサークルを回る時に、ふと思い出したら周りを見回してみて下さい。『一流』と書いたTシャツを着ている坊主頭がいたら僕です。どうか一声かけて下さい。お願いします。僕を見つけて下さい。声をかけて下さい。この通りです。コミケ会場で会話がしたいんです。誰かと喋りたいんです。


猛暑の中、1人きりで黙々と足を棒にして歩き回るのが辛いんです。周りに人が多ければ多いほど自分の孤独感が増していくんです。寂しいんです。辛いんです。可愛らしいレイヤーさんと一緒に歩いている男が憎いんです。


コスしてる売り子さんがいるブースに行くと『うわ、こいつ絶対売り子の近くに寄りたいだけだよ。』て思われそうで近寄れないんです。事実その通りなのでますます卑屈になっていくんです。遠巻きにじろじろと見ているのが精一杯なんです。ブース前をうつむきがちに歩くだけでも『あー、今のデブ、通り過ぎざまに売り子の足をチラチラ見てたよ。キショイねー。』と笑われているような気がして辛いんです。たまらないんです。ついついブースの前を何往復もしてしまうんです。『えーっと。あれ?サークル見つからないなぁ…あれ?こっちかな?』という感じの小芝居をしてしまうんです。


おかげでただでさえ暑くて汗が出ているのに、そこに追加して嫌な汗までかいてしまうんです。汗を吸い込んでシャツが重くなるんです。脇とか股間に汗が貯まって大変なことになってしまっているんです。ネトネトになってしまうんです。自分の臭いが気になってくるんです。西館への移動の時の混雑時に僕の近くに来てしまった人はハズレなんです。僕が同人誌を手にすると僕の湿気のせいで紙がヘニョってしまうんです。しかも坊主なんです。み、みんなが僕を見て笑い者にするんです。蔑んだ視線を僕にぶつけてくるんです。悪意に満ちた眼差しで僕を、僕を、や、やめろおっ!見ないで!僕を見ないで!放っておいて!





こんな僕に誰か話しかけて下さい。






8月5日


ロンリーぼうず

3年ぶりに坊主頭にしてから10日ほど経ちました。やはり生まれついてのブサイク顔に坊主頭はビジュアル的にインパクトがあるようでして。



まあ、会社で上司に眉をひそめられるのは覚悟していました。



友人との待ち合わせの時に、目の前に立っているのにも関わらず、気付かれないどころか目を逸らされるのもご愛嬌です。



会社の数人でクライアント先に行った時に、僕だけ警備員に呼び止められるのも、しょうがないと納得しましょう。






しかし、あれほどエサをあげていた近所のノラ猫にまで避けられるようになったのは、多少凹みました。






『ギニャー!』て言われました。






8月1日


探索。

先日、車道にバイクを止めておいて小一時間ほどメシを食べて戻って来たら、マイバイクが転倒していまして。チョークやメーター部分が折れてしまっていました。


平日ではバイク屋に行く時間も無いので、修理は週末までおあずけです。おかげで今週一杯は電車通勤を強いられていまして。




というわけで、久々に電車の中でエロ小説を読んでいます。




今まで僕が読んでいたエロ小説といえば、フランス書院やマドンナメイト文庫の小説ばかりでした。これはこれで過激で楽しいんですけど、所詮はフィクション。作家さんの脳内で作られた世界です。もうそんなの作り物の世界では満足できなくなってきました。




というわけで今回読んだのが、
『素人投稿【20】出合い系で肉欲を貪る女たち
という本。




この『素人投稿シリーズ』とは、マドンナメイト読者から寄せられた手記を集めたものでして。この巻は、その中でも特にネットを通しての出合いやプレイに焦点を集めたものです。サブタイトルを見ただけでも




・メールで知り合った美少女の柔らかな肉体を貪ったお値段…会社員35歳



・メール調教で返事をくれた人妻はあまりに過激な真性のマゾだった…会社員28歳



・男の視線に悶える女たちのハメ撮り画像をアップしたカメラマンの裏サイト…カメラマン37歳




とこんな感じ。うーむむむ。噂には聞いていたがネット世界がここまで乱れていたなんて!こんなに簡単に出合い系で美味しい思いができるなんて!メール調教だなんて!ああもう日記サイトなんてやってる場合ではありません。明日から一流ホームページは出合い系サイトに主旨替えを






な〜んてね。






あのですね。





僕だってもう31です。三十路すぎですよ。こういった本に書いてある事を鵜呑みにするほどアレじゃありません。こんなのは全部ウソに決まってます。そんなのは分かってるんです。何が『メールで知り合った』ですか!何が『真正のマゾだった』ですかっ!騙されない!騙されないぞっ!





・プライベートHPの裏ページから男を誘い、後ろから熱い肉棒をねじ込まれて悶えて…OL25歳




ひ、ひょっとしたらこれだけは本当かも。あ、いや、信じてるわけじゃないですよ?基本的にはあり得ないと思ってますよ?ただ、ただ万が一ってことがあるじゃないですか。他のに比べたら信憑性があるような気がするじゃないですか。





というわけで、この本を読んで以来、女性の運営している個人サイトを見かける度に、urlの後ろに『/ura.html』を書き加えてチェックしています。裏ページさえ見つければこっちのもの。僕の熱い肉棒を!後ろから!メイド服で!(そんな話ありません)






もう『404 Not Found』は見飽きました。





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